casio fx-911Mの不思議な動作
カシオのfx-911Mを入手して動作を確認しようとしたところ、関数キーが使えない。。。「あー壊れているやつか」なんて思っていたが、なんかおかしい。expキーが効かず数字キーが使える。三行ある関数ボタンの中央ボタンは反応する…いや、反応するとはいえsinやcos等ではなく、バグったような表示がされる。
うーん・・・だめか。。。とそっととじました。
壊れているにしてはおかしい
しばらくして、壊れているにしてはおかしい。数字キー・四則演算・関数キーの中央だけが反応する。
……あれ?もしや… 、と関数キーの中央をおしてみると、「AbCdEF」と表示されているではありませんか!
これは!、四則演算をしてみると、確かに16進数で計算して表示されている!これはカシオでいう「BASE-N」モード!もうあとはわかる。通常計算モードにすればよい、「MODE」「0」を押すと、普通の計算ができるようになった!!
fx-911MにBASE-Nモードなどない!
なーんだ、BASE-NのHEXか!と思ったが、やはりおかしい、電卓側の表示には「BASE-N」は無いし、A~Fの表記もない。そもそもfx-911MにはBASE-Nモードなどないのだ!隠し機能か?と思ったが発動条件がわからない。
電源が切れた状態からONにすると結構な可能性で発動している。ACキーなどを押してもリセットされない。たまに8進モードにもなるから謎だ。「MODE」「0」でCOMPモードにしないと戻らない。タチの悪い事にそのCOMPモードにもどしても角度単位がGRAだし表示桁単位がSCIときたら普通は使いにくい。
考察
なぜ機能がないはずのBASE-Nモードがあるのか。推測すると、電卓は同時期に発売された別機種があって上位版にはBASE-N等の機能があるのではないか?と考えた。電源が入ったときにリセット回路が働かずBASE-Nモードになってしまうのではないか?こういう作り方というのは多分ある、プログラムなどは共通して作って回路に入れておき、基板にジャンパ等することで機種変更させる。。。きっと同時期に発売された別機種ではBASE-Nモードがあり、関数ボタンの中央行はA~Fになっているのではないか??
検証
fx-911Mと同時期発売でBASE-Nが使える機種・・・そんな比較できるような古い機種ポンポンあるわけ…・・・・・・
あった・・・fx-350Mだ!!
fx-350MはCASIO COLLEGEシリーズなので、教育機関販売用なのでしょう。
比較するとガワが全く同じ!BASE-Nは直接「MODE」「3」でHEXモードだそうだ。速度比較で69!を同時にやってみると同時に結果が出た。こいつだ!
終わりに
今回のfx-911M、おもしろい動きをしたが、実用していた前オーナーはきっと不便というか壊れたと思ったにことでしょう(それかわざと改造したか)。改造等でなければおそらくリセット回路が壊れたのでしょう、どの番地から始まるかわからない状態なので電源入れた瞬間の動きは不明、通常通りなのか16進モードか8進モードか。。。不安定なので実用はしにくいでしょう。
でも今回の現象で、高機能版と廉価版を共通で作って何らかの設定を変更して出しているということもあるということが改めてみえた。分解するとたまにジャンパ部分に機種名がモロに書いてあってわかりやすいやつとかありましたね。(たしかシャープだったかな。。)